職場で学校で、いつも一緒にいるのに「あの人、なんだか苦手」・・・そんなことはありませんか?

原因は、人それぞれに違う「行動の基準や考え方の傾向」。自分のパターン、苦手な人のパターンを知ることで苦手感が薄れます。

目次

「苦手」はあって当たり前

苦手な人が近くにいると・・・

「あの人はちょっと苦手」とか「話していると違和感が・・・」と感じることはありませんか?
誰にでも一人や二人、そんな人がいるものです。
プライベートな関係であれば、距離をおいたり 関わりのていどを調節したりすることで問題なく過ごせますが、職場でともに働く関係の場合はそうもいきません。
この「苦手感」や「違和感」は、自分と相手の違いから来るもの。
つまり、私たち人間の価値観や行動パターンが多様であるからこそ生まれる感覚です。

そもそも集団は、均一であるよりも多様性があるほうがタフで持続可能です。
そうであれば、苦手感や違和感は歓迎すべきものと捉えることもできるでしょう。
「苦手な人」「違和感を感じる人」と上手に付き合うヒントをお伝えします。

違いは「コミュニケーションの取り方」にあり

「苦手感」や「違和感」が生じるのは、自分と相手とでコミュニケーションの取り方が違うからです。

たとえば
 ・早口/ゆっくり話すか
 ・身振り手振りが多い/少ない
 ・「がーっ」とか「ばーっ」という言葉をよく使う/そうでもない
 ・話が長め/短め

さらには
 ・前置きが長い/ いきなり結論
 ・話が拡散しやすい/そうでもない
 ・理屈っぽい/感情的

私たちは、これらを組み合わせた「好みのやり方」でコミュニケーションしています。
それが相手の好みとぴったり合うとは限りません。

コミュニケーションの取り方が違っていればいるほど、苦手感や違和感につながるわけです。

その差は価値観と行動パターンから来る

あなたは行動を起こすとき、何に動かされますか?

Aさんは「自分の成長のために」という目的や「これをすることで、作業が速く進むから」という理由があるときに行動したくなると言います。

Bさんは「楽しそうだから」「やってみたいから」という感情に突き動かされて行動すると言います。

Cさんは「〇〇さんが一緒にやろうと言ってくれた」とか「チームのみんなの役に立てるから」というときに行動が起きると言います。

Aさんにとっては「理由、根拠が明確」ということが大事
Bさんにとっては「楽しい=自分がやる気になれる」かどうかが大事
Cさんにとっては「自分が求められている、誰かのためになる」ことが大事

これらはすべて、それぞれの人のもつ価値観です。

言うまでもなく、どれがよいとか優れているというものではありません。
また、誰しも複数の価値観を持っています。場面や立場に応じて、たまたまどれが強く出てきたかによって行動は変わるものです。

価値観が違う人どうしで起こること

たまたま、Aさんのように「理由、根拠が大事」という人と、それよりも「楽しさが大事」と考えるBさんがイベントの企画に関わるとしましょう。

Aさんは「なぜこのイベントをするのか」を熱心に語ります。
Bさんは内心「イベントだもの、楽しいかどうかが大事でしょ。楽しくなる仕掛けをはやく考えたい。」と思ってAさんの話を聞き流す。
Aさんは「どうして人の話をちゃんと聞かないんだ。何でも最初に目的を明確にすることが大事だろ。」と少しイラッとする。

こんなことが起こってしまいます。

なんだか難しい・・・と感じるときは

自分とは違うな、と感じるときは

話していて、あるいは話を聞いていて

「自分のペースと違う」
「聞いているのが辛くなる」
「言いたいことが言えない」

そんなふうに感じるときは、
コミュニケーションの取り方に違いがある可能性が大です。

あくまでも価値観や行動のパターンが違っているだけです。
よい・悪いということではありません。

「ああ、この人は理由や根拠が大事なんだ。」
「あの人は「誰かのために」動きたいんだな。」

そんなふうに想像を巡らしてみてください。

多様性が生むものは?

さまざまな人がいて組織は成り立っています。
どんな価値を大事にするか、どんなふうに行動するか、ひとりひとり違っていて当たり前。

話が拡散する人は ただ おしゃべり好きなだけではなく、アイディアマンです。
自由に話しているうちに、誰も気づかないことを思いついたりします。

理屈や理由が大事な人は厳しく堅物に見えますが、ブレずにものごとを進めます。
チームにこういう人が一人いてくれると みんなで暴走するのを防げます。

人の思いや関係性を大事にする人は、潤滑油になります。
みんなが気持ちよく動けるように気を配ってくれます。

予定をきっちり立てたい人は融通がきかないように見えますが、時間管理の上手な人です。
作業がずるずると遅れるのを防いでくれます。

そう考えると、自分と異なるコミュニケーションの取り方をする人は、自分にないものを持っている人、と考えることができます。

自分を基準に考えてみる!

自分を基準に「あの人はどの位置にいる?」を考える

では、周りの多様な人々をどんなふうに見れば「苦手」「違和感」を払拭できるのでしょう。

「違和感」があるのは、自分と違っているから。

上の図を見てください。
縦軸に行動にうつすまでの時間、横軸に根拠と感情のどちらを大事にするかを設定します。

まず、自分はどのあたりに位置するか考えましょう。
つぎに自分を基準にして、この人は自分よりもどちら寄りに位置するか・・・を考えてみてください。

「苦手」と感じやすいのは、距離が離れている人、軸をはさんで反対の位置にいる人です。

どちら方向に離れているか想像できれば、どう対処したらよいかわかります。

Aさんは私よりも理由や理屈を大事にするんだ。
じゃあ、その部分をもう少し聞いてみよう。

Bさんは私よりも じっくり考えたい人なんだ。
急かさないで、少し待ってみよう。


どうでしょうか?
ぜひ、自分と周りの人のコミュニケーションの傾向を観察し、違いを発見してください。


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